常時歯牙接触癖 TCH(Tooth Contacting Habit)

人の歯が触れている時間はどれくらい?
みなさんはTCHという言葉を知っていますか?
もしくは、人の上の歯と下の歯は1日の中でどれくらいの時間触れているか知っていますか?(3食食事をしている時間も含めてです)
12時間?
6時間?
3時間?
1時間?
30分?
答えは、、、
20分以下と言われています(木野先生いわく)
この答えに納得できる人と、納得できない人がいると思います。
納得できなかったり、すごいびっくりする人は1日の中で20分以上、歯を噛み締めている人が多いです。
普通はどうなっているの?
基本的に口は閉じている時でも上下の歯は触れておらず、安静空間と言われる隙間があります。
その空間がなくなりやすい(軽い噛み締めをしやすい)タイミングとしては
・精神的に緊張している時
・何かに集中している時
・前のめりになってスマホに夢中になっている時
・デスクワークをしたりなにかの作業をしている時
などです。
そうでなくても、普段の安静時から噛み締めている人も多いです
TCHによる影響とは?
良い影響があれば悪い影響もあります。
「良い影響」
・身体が安定する
・精神的に落ち着く
「悪い影響」
・顎関節への負担が増え顎関節になりやすい
・全身の筋緊張が上がる
・バランスが悪くなる
・知覚過敏などの歯科症状が出る
・歯茎が弱くなる
などなど様々です
理学療法士に身近な問題
・全身の過緊張や柔軟性低下とそれによる身体障害
・左右へ重心移動が行いにくくなる
・顎の痛み
・首の痛み
・頭痛
などですかね
逆に言うと、顎関節の咀嚼筋を緩めることで、頸部や肩だけでなく、全身の筋緊張は下がります。
TCHがある人はリハビリで筋緊張を下げたりなんだかんだしてもすぐ戻りますし、症状が慢性化しています。
なのでTCH改善のための指導や、舌のポジショニング指導などを行う事が必要です。
TCHは無意識に起こることなので、無意識のレベルで正しいポジションが定着するまで時間がかかりますが、定着してしまえば、1.2ヶ月くらいで症状に変化が出てくると思います。
終わりに
根本の原因が顎関節周辺に隠れている可能性もありますし、顎関節周辺から介入して効果が出ることもあるので、顎関節周辺の評価・治療ができるだけで評価や治療の幅が広がると思います!